カテゴリ:ルーマニアの風習( 17 )

 

神様は見た

キリスト教では、日曜日は安息の日と定められ、仕事をせずに神様に
祈りを捧げる日です。ルーマニア正教では、このきまりが生活に浸透して
います。かといって、日曜日に一日中お祈りをしているわけでもないし、
毎週日曜はかかさず教会に行く人は少ないです。
しかし、「安息する」という部分はきちんと守っていて、日曜に洗濯を
しては罪になると考えられています。

うちの彼氏のお母さんも、彼が洗濯物を持っていっても「日曜日は
洗濯しちゃいけないから、月曜日にね」と後回しにされます。

これが結構若い人も信心深く、日本でルーマニア人と結婚した私の友人
のYちゃん(日本人)も、これに悩まされています。せっかくの日曜日、
外は晴れなので洗濯しようとしても「罪になるぞ!」とだんなに禁止されます。
ここは日本なんだからいいじゃん、というのは通じません。

この習慣はクリスマス、イースターといったキリスト教の祝日にも適応されます。
Yちゃんは、クリスマスの日が、ゴミ収集日にたまたまあたっていたので、
ゴミを持っていこうとしたら、だんなに「今日はクリスマス。ゴミ出しをしたり
働いたら、罪になる」と主張されました。しかしそこはYちゃんもかたくなに「だって
日本は平日だし、今日ゴミを出さなかったら、次の収集日まで待たなきゃ
いけないから、やだ」とだんなを無視して、ゴミ袋を担いで外にでました。
ところが・・・。

マンションの階段で転落して、転げ落ち、ズボンの尻が破けるという
ひでー目にあったのです。
それを見ただんな、「ほら、神様は見ている。罰があたったろ?」と得意げだった
そうな(笑)

私の彼氏の母親に、試しににこのエピソードを語ったところ、「日本にいても
神様はちゃんと見ているのよ」と、やっぱり得意げ。
うーん、信心深いルーマニア人に自信をつけさせてしまったようです。
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by heedoosama | 2005-05-08 00:30 | ルーマニアの風習  

日ごろの行いを反省するの巻

で、またまたイースターな話なんですが。
去年のイースターは「おっしゃ!伝統的なルーマニアのイースターを
体験してやる!」と意気込み、マラムレシュ地方のすごく小さな村に
行ってきました。この地方は、ルーマニアでは最も古い伝統を守り続けている
といわれるところ。それはさぞかしすばらしい体験ができるだろう、と
期待していたわけです。当然。
そこに何が待ち受けているかを知らずに・・・。

今まで毎年イースターを違う地方で迎えていたのですが、地方によって
それぞれやはり風習は違うようです。
マラムレシュ地方のその村では、イースターの日の朝、教会に
村人が、下の写真のような布製バッグにごちそうを入れてもちよります。
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で、それが教会の庭に並べられ、司祭がタイムの枝を使って、ご覧のように
聖水を振り掛けていきます。
イースター用のごちそうを「お清め」するのですね。
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で、私が泊まった家でもちゃんとごちそうをお清めしてもらっていて、
その後食卓にはそれらの肉料理やケーキなどが並べられました。これがまた
サイコーに美味しかった!

が、しかし。
そのごちそうに見事に私は食あたりをおこしました。半日後、今までに
体験したことのない腹痛に七転八倒し、一晩中脂汗をだらだら流しました。
ほんと、死ぬかと思いました。しかし、同行した日本人のTさんは、けろっと
しています。
これの表すところはつまり・・・日ごろの行いがよくないから、聖水で清めた
食物にあたった?!うおー、神様はいるよ!ワシは悪魔か?

下の写真はマラムレシュ地方のご家族(おばあちゃん、ママ、子供)ですが、
きっとこんな素朴で心が清そうな人々はお清めした食べ物にあたらないん
でしょうねえ・・・。
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                      (カメラが壊れてて日付表示間違ってるし↑)

今年、イースターを過ごしたブカレストでは、自宅から持ってきた食物の
お清めはしていませんでした。しかし、それでほっとするのは、甘い。
イースターの朝、教会ではおまいりに来た人にパシュティと言われるパン
のかけらを配っていました。で、このパンが「司祭がお清めしたパン」なのですね。
うちの彼氏のお母さんはご丁寧にもこのパンを私の分ももらってきてくれて、
「これを朝一番に食べると、罪が許されるのよ」と言って、一袋くれました・・・。
また罰が当たって腹壊したら・・・と思うと怖くて食べれません。
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by heedoosama | 2005-05-07 19:56 | ルーマニアの風習  

ブカレストでイースターを過ごす

ひつこくイースターネタでひっぱります。

去年までは、毎年ルーマニア各地の村に行って、たいへん伝統的な
イースターをすごしていたんですが、今年は貧乏暇なしというか
有り難いことに仕事の予定がイッパイイッパイだったので、どこにも
行かないことにしました。都会っ子のイースターはどんなんか?と私も
ブカレストのイースターウォッチングにいそしみました。

今年のイースターの夜の礼拝先として私に選ばれたのは、ブカレストの
ゴルジュルイ地区にある教会。この地域は、チャウシェスク時代に
工業化政策が推し進められた頃、大量の団地が建設され、労働者が
にアパートがあてがわれたところ。ブカレストの低所得層~中産階級
うじゃうじゃ住んでいる、コテコテのブカレストです。

で、ミサの行われる夜中12時ごろになると、出てくる出てくるルーマニア人が
路上に。教会にまったく入りきらないほどの人数が路上にあふれかえって
います。で、日本でもどこでもそうだと思うんですが、こういったイベントって
都会の若者にとっては年に1回の一大宗教行事っていうよりは、ただ単に
なんか夜中に集まってわくわくするだけのお祭り。ビール飲んで騒いでます。

ミサが始まると(スピーカーで教会の外の群集にも聞こえるように放送)、
「聞こえねーぞ!オラ!」「あ、中国人がいる(ワシのこと)!やーい
チャイナ~!」の声もますます高らかに。

そして、いよいよ12時の鐘が鳴ると、スピーカーから流れる「Hristos a inviat!」
(キリストは復活された)の掛け声にあわせ、群集が「Adevarat a inviat!」
(まことに甦られた)と答えます。で、それが3回繰り返される。知らない人が
見たら、メーデーのシュプレヒコールだと勘違いすること必至。

もちろん私も一緒に「労働環境の改善を断固要求!」と叫んどきました・・・
そんなわけないです。はい。

で、それから教会のろうそくの火が、群集が各自家庭から持参したろうそくに
つけられ、つぎつぎと、火が灯されます。この様子はとっても美しかったです。
教会の半径100メートルくらいに集った人たちが、暗闇の中、互いに
にこやかな表情でろうそくの火を、ひとつひとつ伝え合っているのは、
心から「いいなあ」って思える風景でした。

この手ブレしまくりの写真は、教会に集った群衆を撮ったもの。左上が教会。
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TVに映ってた群衆。ろうそくを手に手に持っています。
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このろうそくは家に持って帰るまで、火をつけたままにします。家に着いたら
火を消してもいいのですが、何かつらい事や悩みのある時に、このろうそく
に再び火をつけると神様が助けてくれるそうです。
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by heedoosama | 2005-05-05 04:26 | ルーマニアの風習  

お、おじいちゃん!

イースターの夜、ルーマニア全土の教会でミサが執り行われます。
その中でも、最も人が集まるのが、ブカレストにあるルーマニア正教の総主教座
の教会。ミサの様子もTV中継します。

ルーマニア正教のトップにあたる、主教がミサのお祈りをささげている
のがTVに写っていたのですが・・・カトリックでいえば教皇にあたるその
人、90歳を越したおじいちゃんで、ひげが白くて、衣装がキンキラキンで、
あんた「ロード・オブ・ザ・リングス」に出演してたでしょと思わず
つぶやいてしまう容姿。ほっぺが赤くてかわいいです。

TV画面を撮ったので、写真がボケててすまんです。
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マイクはマイクスタンドがついてるやつじゃなくて、側近(?)がずーーーーっと
口元で手をプルプルさせながら捧げ持っていたのも、ステキ。
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by heedoosama | 2005-05-02 21:18 | ルーマニアの風習  

恐怖のイースター

ルーマニアでは明日はイースターです。
で、イースターというのは信心深いルーマニア人にとっての、一大イベント。
日本で言うお正月並ですわ。
で、イースター気分を盛り上げるため、さまざまな風習があります。

まず、まじめなキリスト教徒はイースターの前には4週間程度、肉、乳製品、
タマゴを絶つ断食をします。つまり、みんなにわかベジタリアンになるというわけ。
この時期はマクドナルドの売り上げが落ち、スーパーの食品売り場も
大豆製品売り場が拡充しています。大豆ソーセージ、大豆ハンバーグ・・・など。

で、イースターの前日の土曜日の夜、「復活祭のミサ」に行きます。で、
夜中の12時くらいになると家に戻ってきて、この日のために作っておいた、
大量の肉料理、ケーキ類を食べます。もう、イースターの一週間前に
なると、ルーマニア全国で何千党という豚や羊が解体されるわけですよ。
そしておいしいイースター料理になって食卓に並べられるのを待つわけですなあ。
代表的なイースター料理はこんなかんじ:

①肉の入ったスープ
②羊肉につめものしたやつ(イースターだから羊を食べるのです)
③サルマーレ(ロールキャベツ)
④フリプトゥーラ(肉の焼いたやつ)
⑤サラタ・デ・ビョフ(牛肉の入ったポテトサラダ。マヨネーズが死ぬほど入っている)
⑥ケーキ 最低でも4種以上

で、4週間以上、野菜ばっかりで過ごしてきた胃に、夜中に、これらのものを
つめこむとどうなるかわかりますか。しかも、普段は食べない羊肉も食べます。
羊は脂が多く、おそろしくこってりしてます。

腹壊して病院に担ぎ込まれる人、多数。

毎年、イースターの前になるとTVやラジオで「食べ過ぎに気をつけましょう。
死にますよ
と言っています。でも伝統的な風習だからやめられるわけがない。
今年も、明日は病院は大忙しでしょう。おお、神の恵みのあらんことを。

(ちなみに、私も去年はルーマニア人の家でイースターのごちそうを「食え!食え!」
とつめこまれ、腹を壊して悶絶してました。私はイースター前の肉断ちをしていなかった
のにこれですから、肉断ちしている人はなおさら・・・)
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by heedoosama | 2005-04-30 17:20 | ルーマニアの風習  

女の天国、ルーマニア

バレンタインデーなのですよ。
ルーマニアでもバレンタインだ、チョコを買え、と騒がれだしたのは89年の民主化以降のようですが、今ではその風習も定着した感があります。 バレンタインデー、大いに結構な雰囲気です。

しかしそこはレディーファーストの国ですから、女性は大切にされています。どちらかというと、男性から女性に贈り物をするのが一般的なようです。
前の職場で義理チョコを配ったら、ルーマニア人職員は、鳩が豆鉄砲食らったような顔してました。なんで女の子がプレゼントくれるの?逆じゃない?ってかんじで。

さらに言うと、3月1日はマルツィショールと言って日本でいう春分の日みたいなものなのですが、男性はこの日に恋人や職場の同僚などに、ギフト攻撃をすることが義務付けられています。

さらにさらに3月8日は国際婦人デー。この日も、男性は女性に贈り物をしなくてはなりません。
ルーマニアの男性は、2月14日に始まって、たてつづけに短期間にプレゼント購入をせまられ、お財布空っぽになること請け合いです。

また、逆に、ルーマニア女性ならば、この1ヶ月の間だけ彼氏を作ってプレゼントもらって、ハイさらばと言う手も可能です。鬼か?

で、今日のバレンタインデーは、各地のディスコやレストランで、カップルご優待割引イベントなんぞしています。
私は彼氏とおうちで、ロマンチックなディナーなんぞしようかなーうふふーと思っていたら・・・今日は彼の父親の誕生日なので、私も彼の家に行って、ご一家とお夕食です。あれー。
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by heedoosama | 2005-02-14 15:33 | ルーマニアの風習  

大晦日(レベリオン)の過ごし方

そろそろ、クリスマスと大晦日が近づいてきて、ルーマニア中
よるとさわると休暇をいかに過ごすか、と言う話題になってきています。
クリスマスは、伝統的に家族で家でしっとり過ごす祭日で、大晦日(レベリオン)は友人や恋人と、飲めや踊れや花火爆竹炸裂大パーティーを行う日という風な認識がなされております。

そして、問題になるのがこのレベリオンの過ごし方。
11月の半ばから、レベリオンの過ごし方を考えて、みんなソワソワしてきます。ブカレストっ子のレベリオンの過ごし方は大別すると以下の通り
①ブカレストでレストランやディスコでバカ騒ぎ
②ルーマニア国内のスキーリゾート・プレデアルでバカ騒ぎ
③国外の観光都市でバカ騒ぎ

①が一番安上がりなのですが、レストランも大晦日特別料金を設定していて、今年の相場ではパーティー料金一人あたり60ユーロ(約8000円)という、平均月給100ユーロに満たないこの国では、恐ろしいボリ料金設定になっています。
でも、最近のブカレストっ子はお金持ちだから、それでも行くんだな。

②については、プレデアルと言うスキーリゾートは政治家の別荘がずらりと立ち並ぶ日本の軽井沢のようなところなのですが、大晦日には全国のルーマニア人の聖地となり、谷間がルーマニア人のイモ洗い状態となるという恐ろしいところであります。なんか知らんけど、ルーマニア人の深層意識には「大晦日の一番イカス過ごし方はプレデアルに行くこと!」というのが刷り込まれてしまい、この近辺のペンションの価格上昇は近年はなはだしいのです。
5泊で300ユーロ、なんてざらですよ。何度も言うけど、平均月給100ユーロ以下のこの国で。
それでも、イモ洗いの谷と化すのです、プレデアル。
まあ、多分、殆どのルーマニア人がまじめに所得申告してないから、統計上は100ユーロ以下しか給料もらっていないってことになるんでしょうね。
私の実感では、ブカレスト市民の平均給与は、隠し給与も入れると実質400ユーロ程度な気がします。そんでも、月給の殆どすべてをスキーの宿代につぎこまなきゃいけないって言うのは、割に合わない。

で、最近人気急上昇なのが③。
私も毎年②だったんですが、ここのところのプレデアルの宿の価格急上昇に友人たちが皆あきれかえり、誰も今年は行きたがらないのです。「どーせお金使うなら海外行った方がいいじゃん!」と言う結論に皆達したわけですね。
人気なのがギリシャで、バスで行くパックツアーなら7日間250ユーロ程度。
行き先は、冬の誰もいないビーチリゾート(笑)。もちろん寒いから泳げません。観光立国ギリシャは、冬の間は誰もエーゲ海なんか来たがらねえ、ってわけで、安く宿を提供しているんですね。そこが、ビンボールーマニア人(と私)の心の琴線に触れたわけです。今年の大晦日は、ギリシャの浜辺で大量のルーマニア人が拝めますぞ。拝みたくない?
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by heedoosama | 2004-11-30 18:28 | ルーマニアの風習