我が家の駄犬、レックス

Kommissar Rexというオーストリアのテレビドラマをご存知でしょうか。
ドラマのタイトルにもなっているレックスという警察犬が大活躍する刑事ドラマです。レックス君は、キリっとしたジャーマンシェパードで、難事件を解決してくれるのです。ルーマニアでも大人気になったドラマです。
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で、このドラマのおかげでルーマニアの多くの犬に「レックス」という名前がつけられることになりました。ただし、それらの犬がドラマのレックスのようにキリっとしているかというと、そうでもないです。
以前、トランシルヴァニアのハンガリー人村に行ったとき、泊まった民宿の犬も「レックス」くんでした。
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・・・まあ、ジャーマンシェパードの血はクォーターぐらいは入っているのでしょうか。色だけがシェパードの面影を残しています。おもくそ耳を上に引っ張ったらちょっとだけドラマのレックスに似てるかも。

そして・・・何をかくそう、うちのだんなの実家の犬もレックス君です。じゃ~ん。
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ジス・イズ・ザ・雑種犬。ドラマのレックスの100分の1もキリっとしていない駄犬様です。お手もお座りもできないし、植えた野菜は踏み荒らすし。
でも可愛いから全てを許す。
このレックスくん、お手もお座りも、食事への「待て」も何もできませんが、それにはわけがあります。

だんなの両親は、老後に備えて田舎の家をある人から買いました。両親が家を買ったあと、そこに行ったらぼろ雑巾のようになったやせ細った犬が庭にいたそうです。それが、レックスでした。
レックスの前の飼い主は、家を売ることを決めてから、街に引越してしまい、レックスは連れて行きませんでした。街ではマンションに住むから、もう番犬は必要なかったのです。その家の買い手が決まるまでの間、ひと冬の間、レックスは庭に放置されていました。数ヶ月もの間、レックスは隣の家の人がたまに垣根越しに投げてくれるパンを食べて生き延びました。
だんなの両親がレックスを見つけたときは骨と皮のようになっていたそうです。

今はだんなの両親からエサをもらうようになって2年ぐらい。余分な肉もついています。しかし、飢餓の記憶が忘れられないようで、すんごいでっかい皿に山盛りのエサをもらっても、あせって一瞬で食べつくしてしまいます。「食べる」というよりは「吸い尽くす」という言い方が正しいかのようなスピード。「全国早食いコンテスト 犬部門」があれば、ぶっちぎりで優勝です。

レックスのごはんは、だんなの両親が作りますが、主に「ホネとか肉のかけらを米と煮たもの」です。一瞬で飲みつくすように食べます。ドッグフードとかそういう高級なものは知りません。
私もレックスのごはんと同じものを作って、ときどき近所の野良犬たちに持っていくんですが(※)、野良犬ども、食わねーでやんの。1時間後に見に行っても、半分しか口つけてなかったり。レックスなら3秒で完食ですよ。レックスよ、飼い犬なのに、野良犬より空腹なのかお前は・・・(涙)。レックスに「待て」とか仕込むの、ぜったい無理だから。皿が見えた瞬間に突進してくるから。
野良犬よりも飢餓感の強いトラウマ犬レックスですが、だんなの両親のもとで幸せな余生を過ごすことを願っています。
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肉のためなら空も飛びます。

あ、ちなみにこの写真に写ってる肉を持っている人は私です☆
嘘だよ。

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※野良犬にエサなんかあげるな!というご意見もあるでしょうが、行政に犬を保護するなり対策を取る能力がない限り、どうせ犬は減らないんだし、それなら腹を減らせた野良犬がウロウロしているほうが危険だと思う。
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by heedoosama | 2006-12-28 22:45 | ルーマニア全般  

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