通訳よもやま話

言葉に関る話です。

その1
ある日、日本人のおじさんをアテンドして、ルーマニアのレストランに
行った時のこと。食後のコーヒーを頼んだのに、30分以上経過しても
出てこない。せかしても「はいはい、すぐ持って来ますから」と言うばかりで
持ってくる気配なし。
ついに、おっさんがキレて「てやんでぇ、こちとら江戸っ子でぇ!
短気なんでぇ!って言ってやってください」と言いだした。
私も流石にダイレクトにそれをウェイターに言うのはためらわれて、
言いよどんだところ、おっさんは、直接自分で英語で話し出した。
「アイ・アム・トーキョー・ボーイ!アイ・ハブ・ショート・スピリット!」

それじゃ、短気っていうか、短命っぽくないか・・・?
おっさんの江戸っ子魂はウェイターには通じていていなかったことは言うまでもない。

その2
日本から別のおじさん(今度は関西人)をアテンドして、銀行に行ったときのこと。
ルーマニアの銀行の窓口の対応は、とっても悪い。かけてもいいが、
銀河系一態度が悪い。
おっさんは、もちろんキレた。通訳の私に、「しばいたるで、ホンマ、って言うたって
ください」と要求。
しかし、ルーマニア語は解しても、関西弁は解さぬ私。
「すいません、しばくって・・・縛るって言う意味ですか?(SMか、おい)」
「いや、しばくいうんは、ボコボコにしたる言う意味ですわ」
日本語って難しい。

その3
環境学のセミナーの通訳をしたときのこと。環境ホルモンのせいでヒトの精子の
量が減少していることが問題になっている、と言う話があった。
しかし、同時通訳している私は、非常にプロとしてお恥ずかしい話だが
「精子」のルーマニア語訳を失念してしまった。だが、同時通訳なのですぐに
訳さなくてはならない。大ピンチ。進退きわまった。
そこで、とっさに私が発した言葉は、学術的な「精子」という単語ではなく、
いわゆる「ザー●ン」にあたるルーマニア語の単語。
何でそんな単語知ってるのだ、と言われそうだが、知っていたのだ。
想像して欲しい。真面目な環境学のセミナーで、同時通訳者が冷静な声で
「ザー●ンが少なくなるのです」。
今でも思い出すと恥ずかしさのあまりドナウ川にでも飛びこみたくなります。
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by heedoosama | 2004-10-19 04:07 | ことば・おしごと  

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