サラダに注意

ある日、日本から友人M子が遊びに来ました。
M子は「ルーマニアに来たんだから、ルーマニア料理を食べたいな」と言います。
それはごもっとも、と言うわけで、ルーマニア料理のレストランへ案内しました。
この時点では、彼女はその先に何が待ち受けているのか、知りませんでした。

レストランにて英語のメニューを見ながら「ルーマニアって、スープがおいしいの?
じゃあ、この野菜スープっての頼もうかな」と、注文を検討するM子。
M子は、昔から、割とあっさりした食べ物が好きです。肉よりは、野菜が好きな
タイプ。私も「サラダとか注文しなくていい?」と聞きます。
「サラダ食べた~い。何のサラダにしようかな」と無邪気にメニューを眺める
M子。ああ、彼女はルーマニアの恐ろしさを知らなかったのです。

「よし、きゅうりのサラダにするわ」彼女は注文を決め、私はそれをウェイターに
伝えます。
まず、野菜スープが運ばれてきます。「へー、おいしい」M子、ご満悦。

そして、その次にメインと、問題のきゅうりのサラダが運ばれてきて、彼女は恐ろしい
ことに気づいたのです。私はそれが起こることを、予測するべきであったのに、
すっかり失念していました。

「きゅうりのサラダ」・・・そう、それはルーマニアでは、きゅうりしか入っていない
サラダ
を指すのです。レタスも、パセリも、トマトも、ドレッシングすらもない。
余計な装飾を一切抜かした、シンプル・イズ・ザ・ベストの精神を貫いた、その
まっすぐな姿に清さすら感じるサラダ、「きゅうりサラダ」。つーか、ただ単に
スライスしたきゅうり。

あわれM子、東横線沿線出身のお嬢様M子、青山あたりのカフェで供される
おしゃれなサラダを思い描いたであろうM子・・・ルーマニアの「きゅうりサラダ」
の前に、完敗を期したのであります。

日本人の考える「サラダ」の概念を超越した「サラダ」は他にもあります。
「トマトサラダ」はもちろん、「トマトだけサラダ」であります。
「グリーンサラダ」は「レタスだけサラダ」であります。
ドレッシングもついていません。ドレッシングは、卓上にある酢、オイル、こしょう、
塩の「ルーマニア4種の神器」を調合し、自分で作ります。

★☆★ワンポイント・アドバイス★☆★
「そんなこと言っても、日本みたいにいろんな野菜の入ったサラダが食べた~い」
っていうちょっとワガママな、しし座のアナタ(適当に言っています。しし座の
かた、すみません)には、Salata Bulgareasca(ブルガリア風サラダ)を
お勧めします。これは大抵、レストランによくあるメニューで、レタス、トマト、
きゅうり、オリーブが入っていて、上にすりおろしたチーズ(羊か牛のチーズ)
がかかっています。なんでブルガリア風なのかは知りませんが、本場ブルガリア
ではショプスカ・サラタと言い、赤ピーマンのマリネも入っていました。

ルーマニアをたまには弁護すると、野菜それ自体がおいしいから、ごちゃ
ごちゃかけたり、合えたりしなくても美味なんですよ。っていうことで。
b0040048_3521757.jpg写真は、我が家の今日の晩御飯。「トマトだけサラダ」と「チョルバ・デ・ポルク(豚肉のスープ)」。


M子、ネタにしてごめんね。いつかまたルーマニアに「きゅうりサラダ」を食べに来てください。
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by heedoosama | 2005-10-25 03:54 | ルーマニアで食事  

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