恐怖のイースター
2005年 04月 30日
で、イースターというのは信心深いルーマニア人にとっての、一大イベント。
日本で言うお正月並ですわ。
で、イースター気分を盛り上げるため、さまざまな風習があります。
まず、まじめなキリスト教徒はイースターの前には4週間程度、肉、乳製品、
タマゴを絶つ断食をします。つまり、みんなにわかベジタリアンになるというわけ。
この時期はマクドナルドの売り上げが落ち、スーパーの食品売り場も
大豆製品売り場が拡充しています。大豆ソーセージ、大豆ハンバーグ・・・など。
で、イースターの前日の土曜日の夜、「復活祭のミサ」に行きます。で、
夜中の12時くらいになると家に戻ってきて、この日のために作っておいた、
大量の肉料理、ケーキ類を食べます。もう、イースターの一週間前に
なると、ルーマニア全国で何千党という豚や羊が解体されるわけですよ。
そしておいしいイースター料理になって食卓に並べられるのを待つわけですなあ。
代表的なイースター料理はこんなかんじ:
①肉の入ったスープ
②羊肉につめものしたやつ(イースターだから羊を食べるのです)
③サルマーレ(ロールキャベツ)
④フリプトゥーラ(肉の焼いたやつ)
⑤サラタ・デ・ビョフ(牛肉の入ったポテトサラダ。マヨネーズが死ぬほど入っている)
⑥ケーキ 最低でも4種以上
で、4週間以上、野菜ばっかりで過ごしてきた胃に、夜中に、これらのものを
つめこむとどうなるかわかりますか。しかも、普段は食べない羊肉も食べます。
羊は脂が多く、おそろしくこってりしてます。
腹壊して病院に担ぎ込まれる人、多数。
毎年、イースターの前になるとTVやラジオで「食べ過ぎに気をつけましょう。
死にますよ」
と言っています。でも伝統的な風習だからやめられるわけがない。
今年も、明日は病院は大忙しでしょう。おお、神の恵みのあらんことを。
(ちなみに、私も去年はルーマニア人の家でイースターのごちそうを「食え!食え!」
とつめこまれ、腹を壊して悶絶してました。私はイースター前の肉断ちをしていなかった
のにこれですから、肉断ちしている人はなおさら・・・)
by heedoosama | 2005-04-30 17:20 | ルーマニアの風習