出稼ぎの人たち

きのうは、ブカレストのTeatrul Foarte Mic(とても小さい劇場、という意味)に
”Mady-Baby.Edu”という芝居を見に行きました。

http://www.teatrulmic.ro/spectacole/mady_baby.htm

「クソみたいな国」ルーマニアを捨てて、「もっとイカシた暮らし」を求めて
西欧に移り住んだ3人のルーマニア人の若者の話です。
しかし、先進国で差別され、ルーマニア人としてそんなに楽に仕事が得られる
わけもなく、どんどん彼らの暮らしは退廃の一途をたどります。

ルーマニア人の若者の多くは、「こんな終わってる国にとっとと見切りを
つけて、アメリカとかカナダとかイタリアとかいい国に行って働いて、山ほど
金を稼いでやるぜ」といいます。
そんな現状を皮肉っているかのような、痛い芝居でした。

☆あらすじ☆

14歳のマダリナはスタイル抜群の色っぽい女の子。ある日、ヴォイクという
男にナンパされる。ヴォイクはアイルランド国籍を得たルーマニア人男性
で、タレント紹介業をしているという。彼に誘われ、マダリナは家出をして
アイルランドに移り住む。

マダリナは、最初はファーストフード店で働くが、やがてヴォイクはヒモとなり、
彼女に売春を強要する。彼女のパスポートを取り上げ、彼女は泣く泣く客を
とるようになる。

ある日、マダリナはルーマニア人男性の客と寝る。彼は学生で、アイルランドに
映像美術を学びに来ているが、まったく芽が出ない。その客、ボグダンは、
マダリナに学校の試験で提出する自分の作品(映画)に出演するよう懇願する。

ヴォイクはボグダンのパスポートも取り上げ、彼女を撮りたくば、彼女と自分の
出演するエロビデオの撮影を行えと強要する。そのビデオをインターネット上
で流して金儲けをたくらむヴォイク。その見返りに、ボグダンはマダリナと無料で
寝ることになる。
3人の「100%ルーマニア的」ビジネスがアイルランドで始まった・・・。

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けっこうえぐい話なんですが、軽いテンポで、かつ前衛的な演出で、悲惨な
印象は少なく見れます。しかし、家に帰ってから「怖い話だった・・・」とちょっと
背筋がゾーっとしました。
ルーマニアの病巣をえぐる、おすすめ作品です。ブカ在住の人は観てね!
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by heedoosama | 2005-01-15 23:10 | ルーマニアで芸術  

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